2007年01月07日
イギリスの暗い冬
朝7時まで夜更かしをして,起きたら16時.そうしたら,もう太陽が沈もうとしている...夜更かしをした自分が悪いのだけど,待ってくれ~という心の叫びもむなしく,太陽は容赦なく沈んでいく.
イギリスの冬は毎日雨が降るので,一日中どんよりと暗くて,日も短い.だんだん東京に住んでいた頃を忘れてきているのだけど,どうだったかな?と思って調べてみた.
「お星様とコンピュータ」というサイトの,
★日の出、日の入、月の出、月の入、惑星の出没南中
http://star.gs/cgi-bin/scripts/hinodet.cgi
で調べてみると,
2007年1月7日
東京
日出: 6時51分
日没: 16時43分
9時間52分
ロンドン
日出: 8時5分
日没: 16時9分
8時間4分
確かに短い.これに加えて雨ばかり降っているので昼でも家の中で電気をつけて暮らしている.
ついでに夏至の日も調べてみると,
2007年6月22日
東京
日出: 4時26分
日没: 19時04分
14時間38分
ロンドン
日出: 4時42分
日没: 21時24分
16時間42分
夏は一日中明るく感じるのもこのためか.東京は今から4時間46分伸びるだけなのに対し,ロンドンでは実に8時間38分も日が長くなるので,これでは夏が恋しいわけだ.
投稿者 yuichiro_nakamura : 19:53 | トラックバック
2007年01月01日
明けましておめでとうございます
イギリスで5回目の元旦を迎えました。
ロンドンではカウントダウンをする人がトラファルガー広場に集まる。テムズ川沿いの道は人で埋め尽くされでは、ロンドンアイの観覧車から花火が上がる。大晦日はクリスマスの延長線上、という雰囲気で、クリスマスツリーの下でコンサート。
ちなみに、トラファルガー広場はイマイチ盛り上がらないので、ロンドンアイの見えるテムズ川沿いまで行って花火を見るのが一番正解。
イギリスの行く年・来る年は、ビック・ベンの時計が大写しになる。2007年になった瞬間に、ビック・ベンの鐘がなり、花火が乱れ飛ぶ。
今年の大晦日は独身生活らしく、マッカラン飲んでマンチェゴのチーズなど食べながら過ごしています。でも食事はかにチャーハンとみそ汁という変な組み合わせ。
2007年も良い年でありますように。
投稿者 yuichiro_nakamura : 00:00 | トラックバック
2005年11月12日
Swan Lake of マシュー・ボーン
マシュー・ボーン Matthew Bourne の白鳥の湖を観に行った.
東京のオーチャードホールでやったときの解説 -> http://www.bunkamura.co.jp/orchard/event/swanlake/
少し前から,男たちが踊る白鳥の姿がテレビで流れるようになり,
気になってはいたのだが,ゲテモノだろう,と勝手に決めつけ,
忘れ去っていたのだが,あるとき,残業していると,妻が会社に電話をかけてきて,
「いま出先なのだけど,マシュー・ボーンの白鳥の湖,チケット取っておいて.」
などといってくるので,
「仕事しているのに,そんなことできるわけないだろ.切るぞ」
不満そうな言葉が聞こえてきたが,そのまま電話を置く.
家に帰ったら,もうチケットが取られていた.
前日になり,「チケットが届いていない」と妻.会社から帰ると,電話台の脇に,必死で電話をかけた跡が残っていた.
さて,当日.
それまでしても観たいという白鳥の湖とは,どんなものなのだろうか?
ぎりぎりに取ったので,Upper Circle という,一番遠いカテゴリーの席.しかし,大きく段差がつけられているため,よく見える.この劇場の構造は,安い席でもそこそこ見えるので,良いと思う.
時間を少し遅れて公演開始.ベットで王子がうなされているシーンから始まる.朝起き出した王子が支度をするコミカルなシーンから始まる.
全編にわたり,バレェというより,ミュージカルだ.内容も,携帯電話がかかってきたりして,とても現代的.だから,バレェを期待していた私から観ると,ふざけているように見える.逆に,そういう先入観を持たずに観たら,とてもおもしろい.
「だれもが一回は観たことのある白鳥の湖を,男が白鳥の役を演じる,という衝撃の内容」
からすると,古典の白鳥の湖を一回も観たことが無いので,この演出がいかに画期的かもわからないし,バレェとしての完成度もわからない.わからないついでに途中で眠ってしまった.
一方,妻は感動の涙.なぜこの話で泣けるのか全くわからないまま,劇場を後にしたのでした.
投稿者 yuichiro_nakamura : 15:01 | トラックバック
2005年09月25日
散歩::テムズ川
イギリスといえば散歩.Public Footpath と呼ばれる道がイギリスには張り巡らされている.
天気が良かったので,テムズ川沿いを散歩した.
さて,イギリスには Rights of Way がある.「通行する権利」だ.この基準は面白い.BBC の WWW によると,
1. 所有者が認めた場合
2. 誰も覚えていないくらい昔からみんなに使われていた場合
3. 20年以上みんなに使われていた場合
4. 偉い人が命令した場合
昔から使われていた道はみんなのもので,新しい土地の所有者が「通行は認めん!」といっても,Rights of Way がある限り,道は守られるのだ.
川沿いをどんどん歩いていると,Lock に到着.テムズ川や,支流の運河では,川の流れをせき止めて船が行き来しやすくしてある.すると,そのせき止めているところでは,川の水面の高さに段差ができる.そこを,エレベーターのように水を入れたり抜いたりして船が段差を越えられるようにしたものだ.
ずっと川の反対側に渡りたいと思いつつ来たのだが,橋はいっこうに出てこない.困った.パブでとりあえずビールでも飲んで帰ろうかと思っていたら,「Ferry」のサイン.「鐘を鳴らすと迎えに来ます」と書いてある.かくして無事反対岸に渡ることに成功.
Countryside Access http://www.countrysideaccess.gov.uk/
BBC による通行権の解説 http://www.bbc.co.uk/dna/actionnetwork/A2379594
投稿者 yuichiro_nakamura : 22:09 | トラックバック
2005年09月10日
みそかつだぎゃ
ブリュッセルのやまとのラーメンに恋焦がれる妻が作った味噌カツラーメン.
やまとの味噌カツラーメンは,味噌カツラーメンというが,ラーメンに味噌カツが入っているわけではなく,味噌ラーメンにカツが入っているので,どちらかというとカツ味噌ラーメン.
おいしくいただきました.
投稿者 yuichiro_nakamura : 21:54 | トラックバック
2005年08月26日
イギリスで3回目の誕生日
イギリス3回目の誕生日.妻がケーキを作ってくれました.
投稿者 yuichiro_nakamura : 22:57 | トラックバック
2005年08月15日
ストライキの後始末
BAのストはまだ続いている.飛行機は飛んでいるのだが,食事が出てこない.しかし,普通サンドウィッチだけでも配るとかなんとかあるだろうと思うのだが,水とコーヒーしかないのだ.ヨーロッパ線の2時間程度ならともかく,ロンドン-成田線など,12時間ずーっと何も出てこない.カウンターで,「当然アップグレードだよね」といったら,ビジネスに上げてくれた.さらに一応GBP20のバウチャーが出たので,Caviar Houseで食事を買って乗り込む.
逆に,帰りのフライトでは,成田空港の回転寿司-海鮮三崎港ですしをテイクアウト.これは意外といい.機内食の決められた食事をするより,空港で好きな弁当でも買って乗るほうがよっぽど良い,と思ってしまうのは,エコノミーばかり乗っているからか?
BAはついに,影響を受けた人たち全員に50,000マイルを贈ることを決定.これは,ヨーロッパ線のペアチケットを配ることに等しいから,割と大盤振る舞いだ.しかし,フライトが実際にキャンセルされた人も,食事が出なかっただけの人も一律というのは,少し納得がいかない.
投稿者 yuichiro_nakamura : 23:45 | トラックバック
2005年08月13日
ロンドン交通博物館
ロンドンの交通の歴史を学ぶ.昔の2階建てバスが見られる.
ロンドン交通博物館 http://www.ltmuseum.co.uk/
日本の交通博物館 http://www.kouhaku.or.jp/
投稿者 yuichiro_nakamura : 23:22 | トラックバック
2005年08月11日
BA のストライキ
出張からかえろうとして,シュツットガルト Stuttgartの空港に行く途中,出張の手配をしている代理店から連絡がある.
「飛行機が遅れています.」
遅れるのは良くあることなので,なんでわざわざ電話してくるのかな,と思ってラウンジで飛行機を待っていたら,「飛行機がキャンセルされました」とのアナウンス.こういうとき,もたついてはいけないので,チケットカウンターに向かって走る.予想通り,私の後ろに全員分の列ができる.
なんでも,BA の子会社である,Gate Gourmet がストライキをしたとのこと.とにかく,イギリスはストライキが大好きなのだ.BAは2004年もストライキをして,8%以上の賃上げを達成したとのことなので,なまじストライキもしてみるものなのだ.かつて消防署までストをしたというから,筋金入りだ.
今回のストは,Gate Gourmet が不当解雇に抗議し,しかも労働組合の決定なしに組合員が勝手に始めた「不当な」ストライキ.Gate Gourmet は,単なるケータリングの会社なので,それで飛行機がキャンセルになるのはおかしい.しかし,ロンドンヒースロー空港の近くには,「ヒースロー村」と呼ばれる地域があり,夫が BA で働き,奥さんが Gate Gourmet で働く,といった具合に,空港で働く人たちの仲間意識が強い.そこで,Gate Gourmet に同情したBAの地上職員がつられてストを開始したのだ.ドイツへの日帰り出張だったので,行きはドイツまで行けたが,帰りは飛行機が飛ばず,空港近くのホテルで1泊する羽目に.
で,ドイツですることがなくなったら,ビールでも飲むしかないですよね,やはり.
投稿者 yuichiro_nakamura : 23:03 | トラックバック
2005年08月06日
「背広」
日本の「背広」の語源がロンドンの「Savile Row 通り」から来ているって,知ってました?
投稿者 yuichiro_nakamura : 23:00 | トラックバック
2005年07月31日
焼き鳥バーベキュー
会社の方に焼き鳥バーベキューに招待していただきました.
バーベキューで焼き鳥,と言うのがとても新鮮だったのですが,きちんと強火と弱火を使い分け,おいしいたれを用意し,おいしかったです.
投稿者 yuichiro_nakamura : 02:08 | トラックバック
2005年07月17日
ヴィクトリア&アルバート博物館
絵画中心の美術館ではなく,世界の芸術的な工芸品や工業製品を中心に収集されている.昔の家具,陶器から,現代の掃除機まで展示されている.興味深い展示が多いが,説明してもらわないとわからないかもしれない.
Victoria & Albert Museum http://www.vam.ac.uk/
投稿者 yuichiro_nakamura : 02:18 | トラックバック
2005年06月11日
女王陛下の誕生日パレード
イギリスの女王陛下の誕生日は4月21日なのだが,6月に公式誕生日パレードが行われる.バッキンガムパレスからマル Mall を馬車でパレード.たくさんの見物客が訪れていた.
投稿者 yuichiro_nakamura : 00:57 | トラックバック
2005年06月08日
オフィスの夕日
会社で働いていたら,夕日がきれいであった.
投稿者 yuichiro_nakamura : 00:55 | トラックバック
2005年05月29日
チェダーのチェダーチーズ
チェダーといえば洞窟.鍾乳洞で有名なのだ.チェダーは,ロンドンから西へずっと行った,イングランドとウェールズの境目ぐらいのところにある.普通チェダーといったらあのチーズのことだが,実際普通にスーパーなどで売られているチェダーチーズはチェダーで作られたものではない.フランスの原産地呼称制度のように厳格に守られていないのだ.土産用のチーズは売っていて,
「唯一のチェダーで作っているチェダーチーズの店」
というのがチェダーにはある.
もうひとつこのあたりで有名なのがシードル.りんごの発行酒だ.しかし,このシードル,シュワーとした泡を想像したらがっかりする.りんごを絞って,水で薄め,炭酸水をほんの少し追加,というような味がする.
会社のイギリス人に聞いてみたら,「うーん,小さいころ行ったかな」という返事.洞窟と,魔女が組み合わされて,子供用のアトラクションがあるのだ.
いや,わざわざ行くほどのところではないのでした.
投稿者 yuichiro_nakamura : 00:20 | トラックバック
2005年05月22日
日本出張にてツレヅレ
イギリスから日本に出張する.
ロンドン・ヒースロー空港のBAのラウンジでサンドウィッチを食べる.ビールも飲む.ラウンジは2Fが空いているのでそちらへ.うるさい日本人おじさん集団がいるな,と思って下を眺めていると,胸に議員バッジが光っている.
飛行機が水平飛行に入ると,スチュワーデスが挨拶をしに来る.今回のフライトは強い偏西風により,追い風100km.飛行機は1000km以上の対地速度で日本に向かう.いつもより飛行時間が1時間ほど短い.機内の映画は「オーシャンズ12」.前作の痛快さもなく,物語のテンポも悪くてはっきり言って駄作だ.機内食はそこそこのまずさであった.
成田に着く.荷物を待っていると,先ほどの議員がやってきた.何か粗相があったらしく,旅行代理店らしき人がひたすら平謝り.若い秘書らしき人が荷物をカートにつむ.議員は荷物を指差すだけだ.
税関で,「ロンドンは,ご出張ですか?」と聞かれる.この質問が一番困る.正しいような,正しくないような.
リムジンバスが行ったばかりだったので,成田エクスプレスの切符を買って地下へ.スターバックスでコーヒーを買う.すべてが日本語に切り替わった.頭のスイッチを日本語に切り替えるが,日本語でスターバックスの注文をしようとすると,少し緊張する.
今回は新高輪プリンスホテル.プリンスホテルは必ず早めのチェックインをさせてくれない.多分マニュアルにそう書いてあるのだろう.少しごねると,「前日満室でしたので...」といわれる.毎回言われるので,これもマニュアルだろう.でも,イギリス人の同僚が同じことをすると部屋がもらえる.
久々に秋葉原へ.かつて 3 on 3 のバスケットコートなどがあった辺りに,新しいビルが建っていた.ヨドバシカメラができるという話もある.日曜なので,中央通りが歩行者天国になっている.メイド姿をした人があちこちに歩いている.この異様な雰囲気.向こうの方では「ゲッターロボ」の曲を熱唱する若者たち...いったいなんなのだ.秋月電子で目的の品を買って,そそくさと電車に戻る.
6 doors の山手線の車両.若い男女が座っている.老人が乗ってきた.若い男女が目を伏せる.しばらくして,決意したように女性が目を上げ,席を譲る.周り一同ほっとする.
投稿者 yuichiro_nakamura : 10:31 | トラックバック
2005年05月15日
イギリス人の扉をノックする
ジョギングを始めて3週間あまり.テムズ河沿いの道は,早朝からジョギングをする人,サイクリングをする人,そして犬を連れて歩く人などが行きかう.
遠くからやってくるアジア人を見て,たいていの人は目を伏せる.
すかさず挨拶をすると,少し驚いた表情をし,しばらくしてにっこりと笑った.
投稿者 yuichiro_nakamura : 16:23 | トラックバック
2005年04月23日
ジョギングのスイッチ
妻もblogに書いていたが,イギリスが突然春になった.僕にとっての春と春でないところの境目は,自宅の窓の目の前に立っている木が新芽を出すこと.それまで葉っぱひとつなかった木のひとつが芽をだすと,「おれもおれも」という感じでいっせいに芽が出て,一気に庭の雰囲気が変わるのだ.するとその新芽を目当てにしたリスが木の間を行ったりきたりしてにぎやかになる.
朝6時半におきてジョギングに出かける.ソニー製の小さいラジオで Jazz FM をききながら家の敷地を出るとすぐに,イギリス生活ですっかり重くなってしまった体が悲鳴をあげる.すぐに息が上がり,足が痛くなる.
何日か走っているうち,突然スイッチが入る.とても不思議なのだが,このスイッチが入ると,いくらでも走っていられるようになるのだ.体がジョギングという負荷に適応して,有酸素運動としてのジョギングを持続的に続けられるようになる.が,そんな理屈はどうでも良く,こうなると,走るのが楽しくなる,イギリスの"Public Footpath"と呼ばれる散歩道の奥へ奥へとずんずん走っていくのだ.
投稿者 yuichiro_nakamura : 09:46 | トラックバック
2005年04月17日
ご飯と味噌汁と中国
日本で朝ごはんがご飯と味噌汁であっても,ごく普通のことだが,イギリスにいてそれをやっていると,自分が日本人であることを感じさせられる.ふさわしくない場所に,ふさわしくないものがある.わりとふとしたところに自分のアイデンティティを見出す.BBCで朝のニュースを見ると,ヘッドラインで中国でのデモ行進の話をやっている.イギリスから帰任した後,赴任があるとすれば中国だと思っているので,あまり他人事ではない.
会社の人と話しているとき,「イギリスとヨーロッパ大陸の関係.これは日本と大陸との関係と類似点がある.」という話をする人がいた.これはわりと納得のできる議論で,イギリスと大陸は,協調しているように見えながら,一線をおいている.アジアでは,お祖父さん,もしくは曾お祖父さんの世代は互いに戦争をしてきてきた.それはイギリスとフランス,イギリスとドイツも同じだ.その憎しみを超えてEUは今協力関係にある.
日本はもうすでに,日本独自でアジア経済のけん引役と呼べる状態ではなくなっている.サムソンが1兆円の利益をだし,中国の聯想(レノボ)がIBMのPC部門を買収したとき,それを実感した人も多いだろう.対等な協力関係を模索する必要があるのだ.2008年に北京でオリンピックが行われ,中国へのODAもいずれ終わる.
最終的な目標は,EUに対するASIAという経済圏だろう.次の首相はそのためのリーダーシップを発揮できる人材が求められる.イギリスのブレア首相のように他国に対してもカリスマのある人でないとだめだろう.英語が話せない政治家ではだめだ.
そんなことを考えながらご飯を食べ,しじみの味噌汁をすする.アジア通貨を作るとしたら,ASI(アジ)かなぁ,と思い至ったところで,ご飯を食べ終わった.
投稿者 yuichiro_nakamura : 09:30 | トラックバック
2005年04月14日
敵の敵は味方
イギリスは連合王国である.会社にいるウェールズ人は,"English"といわれると猛然と言い返す.
"Englishじゃない.Welshだ."
初めのころは半分冗談で言っているのだろうと思っていたのだが,それは間違い.彼/彼女らはとても本気だ.ユニオンジャックは,北部アイルランド,スコットランド,そしてイングランドの旗が合わさってできている.ウェールズの旗は赤いドラゴンの旗なのだが,それはユニオンジャックには入っていない.イングランドにとって,ウェールズはすでにイングランドの一部とみなされていたからだ.イングランド人にとって,ウェールズ人という意識は低いが,ウェールズ人にとっては,イングランド人は別の国の人,むしろ「敵」という意識だ.ラグビーで Six Nations というイングランド,ウェールズ,スコットランド,アイルランド,フランス,イタリアが戦う大会があるのだが,England vs Wales の熱狂ぶりといったらすさまじい.
ウェールズ人が,
"イングランド人がウェールズに来るときは,入場料がかかる"
という話をしていた.これは,イングランドからウェールズに行くときは,M4という高速で Severn Bridge を越える.とても明確な境目だ.この橋は有料で,イングランド→ウェールズは4ポンドと少し取られるが,ウェールズ→イングランドでは料金所がないからだ.
イギリスのちっぽけな島でさえこの状況なのだ.EUという共同体がどうしてまとまっていられるのか,不思議でならない.
製造業にとって,アメリカという国は商売しやすい.ひとつ商品を作ったら,アメリカ中のどこでも大体売れる.カナダでも売れる.しかし,ヨーロッパではこうは行かない.ヨーロッパで売られている製品の裏を見るとその苦労がすぐわかる.同じ内容が,10以上の言語で繰り返しかかれている.言語が違い,文化も違う.
イギリス人が,「アメリカは敵だ」という話をしているのをきいて,ふとわかった.EUがまとまっている理由.そうか,敵の敵は味方であったか.
Six Nations http://www.6nations.net/
投稿者 yuichiro_nakamura : 22:29 | コメント (1) | トラックバック
2005年04月09日
チャールズ皇太子の再婚
今日は,チャールズ皇太子の結婚式.本当は4/8 金に結婚する予定だったのだが,法王の葬儀に参加するため,一日伸ばして4/9 土になった.もともと金曜日のうちにスコットランド旅行にすぐ出かける予定だったので,とことんついていない.しかし,昨日は4月だというのに雪まで降っていたが,今日は晴れ渡っているので,ラッキーだったというべきか.
少し前に,「あなたは,チャールズ皇太子の結婚式を休日にすべきだと思いますか?」というアンケートがファックスされていた.会社でその話をイギリス人にしたら,「まだみんな故ダイアナ妃が好きだからね.なんでいまさら彼が結婚したいのか理解に苦しむ」とのコメント.いまでもダイアナの生家,オルソープにはたくさんの人が訪れる.
BBC を見ていると,それでもウィンザーにはたくさんの観客が来ているようだ.女王陛下が結婚式に参加しない,と発言したことも,マスコミをにぎわせていた.
そんななか決行されるこの結婚式.イギリスの結婚は,簡単ではない.まず結婚することを公示.それを見て,異議がある人は,事務所に申し出る.今回の結婚式,たくさんの異議が届いている.すると,事務所の人は,その異議の正当性を一つ一つ確認しないといけないのだ.
投稿者 yuichiro_nakamura : 09:47 | トラックバック
2005年03月31日
Jamie Oliver は セレブシェフ?
Jamie Oliver という,イギリスでは知らない人のいない有名シェフがJamie's School Dinnerという番組を最近やっていて,ジャンクフードばかり食べている子供たちにまともなご飯を食べさせようとがんばる番組が面白い.
BBC Newsにも,
TV chef welcomes £280m meals plan
Jamie Oliver delivering his petition to Tony Blair Chef Jamie Oliver has welcomed the government's extra £280m to tackle the school meals "crisis" in England.
こんなニュースがあったり,割と話題になっている.
大人たちがわざわざ予約して食べに行く Jamie の作った料理には見向きもせず,ひたすらチップス(フライドポテト)ばかり食べたがる子供たち.チョコレートの自動販売機に行列ができる.
会社の食堂で出てくる味のないパスタは,初めのころは,「多分今日は失敗したんだな」と思って我慢していたが,2年たっても一向に変わらないところを見ると,「わざわざ味のないものを作っている」ようにしか見えない.
会社のイギリス人が「チーズとマヨネーズのサンドウィッチ」を食べていたり,お昼ごはんに「ポテトチップスとりんご」を食べていたりするのを見ると,大人になっても変わっていないのでは,という疑念が持ち上がる.Jamie の作る料理は本当においしいのか?今度確かめにいかねば.
投稿者 yuichiro_nakamura : 00:10 | トラックバック
2005年01月08日
くるみ割り人形
くるみ割り人形(バレー)を見に行ってきました.
いまいちでした.いまいちだったので,まじめにコメントを書く気力もありません.
劇場はかっこよかった.